深刻な自然災害からちょっと気になる気象現象まで,なぜ起こるのか,どんな影響があったのか,豊富な画像やグラフを使って気象学者の山川修治会員が読み解きます.
目 次
§11「秋の富士山に並ぶ端正な巻雲・巻層雲・層積雲」 2024.11.13
§10「2024年9月前半,富士山「尾曳笠」「湯婆婆似積雲」出現,韓国上空乱気流発生:その陰には?」 2024.9.18
§9「2024年8月下旬 台風2410号Shanshanはなぜ迷走したのか?」 2024.9.10
§8「2024年8月21日 富士山周辺に現れた雲は都心ゲリラ雷雨の前兆?」 2024.8.26
§7「2024年7月25日,山形・秋田はなぜ豪雨に見舞われた?」 2024.8.6
§6「2024/04/09富士山スラッシュフローの気候状況について」 2024.4.13
§5「2023年9月,台風が最少記録タイの2個しか発生しなかった訳は?」 2023.10.28
§4「2023年6〜8月はなぜ記録的な猛暑になったのか?」 2023.9.12
§3「2023年7月上旬,九州では梅雨前線豪雨,富士山では雄大な渦動吊るし雲」 2023.7.11
§2「台風2号Mawarは梅雨前線豪雨にどう関わっていたのか?」 2023.6.26
§1「2023/05/06富士山多重笠雲ならびにレンズ雲」 2023.5.8,5.18増補
気象・気候の謎解き講座§11
更新2024.11.13
秋が深まりつつある11月8日、富士山空撮で多様かつ端正な雲を観察することができました。その成因を探っていきましょう。一因となる現象が、10月末にイベリア半島で起きた未曽有の気象災害とも連動していることが示唆されます。
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気象・気候の謎解き講座§10
更新2024.9.18
富士山は独立峰で周囲に高い山や山地がないので、富士山があるためにできた笠雲や吊るし雲などとの関係がわかりやすい。中でも山頂にかかる笠雲は見た目にも面白く、その形で幾つにも分類されていますが、形が似ていても成因が異なる違う分類の雲ということがあります。
9月上旬に見られた「尾曳笠」や「多重積雲」の成因を詳しく解説します。
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気象・気候の謎解き講座§9
更新2024.9.10
8月下旬に襲来した台風10号は、始め北上して中部〜東北地方を縦断するかと思われましたが、西寄りに進み九州上陸・縦断、東進して四国を横断、紀伊半島沖で止まったと思ったら突然北上という大変な迷走ぶりでした。毎日刻々と変わる予想進路にやきもきした方も多かったのではないでしょうか。
なぜこれほどの迷走をしたのか、台風の進路に影響を与えたものは何か、山川修治氏に解説していただきました。
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気象・気候の謎解き講座§8
更新2024.8.26
8月21日朝に機上から撮られた富士山の写真が届きました。黒々とした山頂がそびえ立つ雲海は層雲から層積雲に変化しつつあり、夜にはゲリラ雷雨となり都心を襲ったと考えられます。豪雨は「局地的」ですが、その要因は、関東地方全体の風の流れや太平洋北西部からシベリアに至る気圧の変化など、広範囲の気象が複雑に影響しあって起こります。
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気象・気候の謎解き講座§7
更新2024.8.6
2024年7月25∼26日 に,東北地方の山形・秋田県などは観測史上最大を記録する豪雨に見舞われ,12水系,32河川で氾濫、内水氾濫が起きました。日本に横たわる梅雨前線の他にも、北からの寒冷渦、南西の台風、エルニーニョからラニーニャに変わる海流、北極海の海氷など、大気を不安定にし積乱雲を発達させる原因が重なり大災害となりました。
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気象・気候の謎解き講座§6
最終更新2024.4.19
更新2024.4.13
2024年4月9日,富士山の標高2000m付近から「スラッシュフロー」 と呼ばれる岩屑を巻き込んだ雪崩現象が,大雨に伴って引き起こされた。
国土交通省の富士砂防事務所(北麓)によると,鳴沢村の標高約2000m に設置された監視カメラが,激しく流下する「スラッシュフロー」を 08:30頃捉えた。時速は60km/hほどに及んだとみられる。また,09:40 頃,10:00すぎにも観測された(鳴沢村の監視カメラ)。
その発生の背景を見ていこう。
≪参考文献≫ 首都圏 NEWS WEB(20240409)
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気象・気候の謎解き講座§5
更新2023.10.28
2023年8月(本講座§4)には日本の南方に多くの台風や熱帯低気圧が見られましたが,9月に入り,台風活動が弱化しました。
例年9月は台風シーズンの真っただ中です(平均発生数5個)が,本年9月はわずか2つの発生に留まり(最少タイ記録),日本への上陸数はゼロでした。
過去にも1951年・1973年・1983年に台風の発生が2個に留まった年があり(気象庁,2023), いずれもエルニーニョ現象(熱帯太平洋で海水温の平年偏差が東高西低)と関連し,暖水がかなり東方へ移動していました。
今年の場合,日本南方で台風発生に必要な海面水温27℃以上となっていたにもかかわらず,どうして台風の発生数が少なかったのでしょうか。
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気象・気候の謎解き講座§4
更新2023.9.12
2023年7月は世界の平均気温が観測史上最高を更新しました。
日本でも今夏6〜8月の平均気温が,1898年の観測開始以来125年間で最高(平年比+1.76℃)となり,大変な猛暑に見舞われました。東京で,猛暑日22日(9/5現在),8月は全日真夏日というのは史上初の出来事でした。特に,日本海側,東日本の山間部や,北海道における異常高温が顕著でした。
その多岐に渡る要因をまとめておきたいと思います。
また8月26日には,関東地方北西部で壮観な雨柱が撮影されました。ウインドプロファイラデータから探ってみましょう(トピックス)。
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気象・気候の謎解き講座§3
更新2023.7.11
2023年7月上旬に,九州などでは豪雨に見舞われました。
その期間中,7月1日には関東地方南西部で多重レンズ雲が,8日早朝には富士山で笠雲と雄大な渦動吊るし雲が形成されました。 共に梅雨前線の南縁部に見られた現象で,豪雨と無縁ではありません。
梅雨前線にまつわるそれぞれの現象を引き起こした要因について,海面水温(SST),上空に寒気を伴う寒冷渦の南下,対流圏の大気安定度の観点などから,検討していきましょう。
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気象・気候の謎解き講座§2
更新2023.6.26
2023年台風2号は,高い海水温の海域を移動,急発達しながら北西に進み, 台湾の東方で転向し,伊豆諸島の南縁部を通過しました。
台風の北東進にあわせて梅雨前線が南下,日本列島南岸域では 予測より早めに豪雨に見舞われ,冠水や土砂災害が多発, 東海道新幹線がストップするなど,交通機関に大きな影響がでました。
どうしてそのような状況になったか, その理由を探っていきます。
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気象・気候の謎解き講座§1
増補版更新2023.5.14
更新2023.5.8
5月6日、富士山で多重笠雲が認められました。撮影者は鈴木健一氏(静岡県富士市)と杉本悠樹氏(山梨県富士河口湖町)。
大変珍しい現象なので、気候・気象学の専門家に解説をお願いしました。
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