写真1~3は、10時頃に羽田発福岡行きの飛行機から撮影したものです。飛行機は富士山の北側を飛んでおり、山頂の左側に見える雪で覆われた斜面は御殿場側の富士山東斜面です。山頂火口の下方にもう一つ見える火口は宝永火口です。天気は快晴で、風が強く、山頂周辺では強い西風が積雪を吹き飛ばして東方に向かっているのがよく分かります。(遠藤邦彦)
山頂の気温は17日が-22℃~-24℃、18日が-24℃~-28℃、19日が-28℃~-29℃と非常に低い条件が続いていました(気象庁による)。図1には12月の富士山頂における過去5年間の気温変化を色分けして示していますが、赤の2009年はこの時期が最も低下しており、大雪のあった2005年12月以来の寒さであったことが分かります。
片山右京氏らの遭難は折しもこのような悪条件の中で生じたようです。(遠藤邦彦)